月の海イメージ画像 夜空を静子と晴江が眺める写真 月の海イメージ画像 静子と晴江が豊島区を歩く写真 月の海イメージ画像 昼間に静子と晴江が縁側に座っている写真

注目の舞台から生まれた珠玉の45分

月の海ロゴ

私たちをつないでくれたのは
あの月だった

News

大分シネマ5にて4月29日よりモーニングショーが決定しました。
詳しい時間は劇場公式サイト(http://www.cinema5.gr.jp/   )をご確認ください。

矢野 陽子 岩瀬 晶子

金子 貴伸 堂免一るこ 剣持 直明
本間 剛 伊原 農
山本 南伊 宮内 勇輝 

監督:萩生田 宏治

撮影:伊藤 寛 照明:山本 浩資 
録音・効果:西條 博介 編集:堀 善介
美術デザイン:愛甲 悦子 装飾:須坂 文昭 
ヘアメイク:宮崎 智子 演出補:近藤 有希
音楽:きだ しゅんすけ スチール:藤記 美帆 
プロデューサー:柳川 直隆 朝山 英明
原案・脚本:岩瀬 晶子(劇団日穏-bion-「月の海」より)

令和2年度文化庁文化芸術活動 継続支援事業
後援:豊島区 製作:ジャパンコンシェルジュ
配給:ビオン・エンターテイメント

高齢化が進む日本が抱える「介護問題」。要介護認定者数は年々増加し、2021年現在650万人を超えている。
本作は誰もが向き合う現実を背景に、血のつながらない者同士が互いを想いあう、母と娘の愛のドラマ。

原案は、戦争や差別など社会的問題に向き合いながらも、笑って泣ける温かい作品を作り続けている劇団「日穏-bion-(びおん)」が、2016年、18年と上演し好評を博した「月の海」。
本作はその感動作から新たに生み出された珠玉の短編映画。

Story

昔の人は月に海があると
思ってたんだって。
月にも生き物がいるって
信じてたんだろうね。

都内の一軒家。
結月静子は、5年前に家を出て行った
夫(豊)の母・晴江と二人で暮らしている。
晴江は3年前から認知症を患い、静子の名前すら覚えていない。
行方不明の豊を探し徘徊を繰り返す晴江。
静子は義母の介護に追われる日々を送っていた。
そんなある日、近所で盗難事件が発生。
怪我を負った窃盗犯・小暮大輝は結月家に身を隠すが、静子に発見される。
叫ぼうとする静子の口を封じる大輝。
必死に抵抗する静子。
二人に近づいて行く晴江にも身の危険が迫る。
しかし彼女が発した意外な一言から、
結月家に一筋の光が差し込み始める・・・

Director's Comment

監督コメント

「月の海」は月に海があると信じる家族の物語です。
認知症がすすむ義母の介護をする主人公・静子はかつて愛があった生活がもどってくることを願い、次第に周囲から孤立して行ってしまいます。
私たちは、だれもが向き合う介護の現実を背景に、ともすればその尊厳さえ奪われてしまう“老い”を、 ささやかなつながりから生まれる家族の姿を通してかけがいのない生命として捉え直したいと考えました。

私たちの願いを映し出す月に、想いを馳せて。

  • 静子が部屋を覗いている写真
  • 晴江が静子に怒鳴る写真
  • 警察官が静子に話しかける写真
  • 大輝アップの写真

Comment

名指すこと、愛。

映画監督 諏訪敦彦

「お義母さん」と何度呼びかけようとも、彼女は自分の名前を呼ばれることはない。 私の目の前にいるのはかつて私を本当の娘のように愛してくれた人であるが、 彼女の目に映っているのは私ではなく「人でなし」、「泥棒」、「女狐」と呼ばれる女である。 私はここにいる、しかし静子はどこにもいない。 崩壊してゆくのは義母ではなく静子と呼ばれるはずの「この私」である。 認知症介護という過酷な消耗戦を身体の葛藤(=アクション)として可視化しようとする率直な演出と、 それに応える俳優たちの確かな演技、そしてじっと息を殺してそこに立ち会うカメラがこの時空を信じられるものにする。 もちろん、それはフィクションであり現実ではないが、実際に孤独な介護を生きる人たちがスクリーンに棲まう静子の現実を見て 「ああ、私はひとりではない」と思えるのなら、映画はいっときの慰めとなるであろう。それだけでも天晴れだ。 しかし、「月の海」はもっと遠くまで映画を進めてゆく。

最も恐ろしい他者である闖入者の登場によって、映画のリアリティはぐるりと位相を変える。 「静子さん、何してるの早く!」突然、名を呼ばれた静子は世界でただ一人の「この私」を取り戻す。 「母さん」「静子さん」「豊」と呼びあう本当の家族ではない3人が食卓を囲む平和な風景は非現実的で滑稽かもしれないが、 珍しくクローズアップで掬い取られた静子と春江の幸福そうな微笑みを誰も笑うことはできない。 「月の海」が海ではないのに海と呼ばれるように、3人はただ名指されることによってのみそこに存在している。 彼らの交わす愛情に最早ダイアモンドの見返りはいらない。 男は豊の約束通り母を抱き上げ、月の海を目指す。 月の海は「海」と名指されることで海水に満たされるだろう。 それはご都合主義的なファンタジーだろうか?そうではない。 『月の海』が挑むのは形而上学的な愛の定義なのである。

Users Voice

  • 朝からたくさん汗をかいていますが、目からもたくさん汗が出ました

  • 介護あるある!!介護される側の心境も見られて良かった

  • 泣ける映画でした。身近なテーマでした。母親の死を改めて考える機会になりました

  • 精神的に追い込まれる表現がリアル、人としての尊厳が映し出されていて胸に迫るものがありました

  • 父は大人しいタイプでしたが認知症でした。私は父の世界を受け入れようとせず(全否定していたのかもしれません)、施設に入れて良かれ(父も安全な生活が送れ、私も安心して仕事に集中できて)と思って収結してしまいました
  • 親を大切にしたいなとも思いました
  • 私も両親を亡くし、その時の介護のことを思い出し「もっといろいろできたことがあったのに…」という後悔は今もどこかに残っています。でも今日何か心が落ちつきホッとした気持ちになりました。一人で悩んでいることはないんだなって
  • 子供達にも見せたいです
  • 家族の在り方を考えられました。血のつながりだけが家族じゃないと改めて思いました
  • 血縁者はあてにならないケースが実は多いと思う。近くて遠い、強そうでもろい、家族の絆
  • 主人の育ての母のことを思い出しました。今でもお墓参りに毎月来ているのは、いちばん育ての親から縁遠い私であること
  • 「豊か」と呼ばれていることが一番印象に残っております(不思議な感じ)
  • 時間はちょうどいいと思います
  • 月についていろいろ知りたくなりました

Cast & Staff

  • 岩瀬晶子プロフィール画像

    結月静子役/原案・脚本

    岩瀬晶子(いわせ あきこ)

    栃木県出身。2008年に日穏-bion- を旗揚げ。戦争や差別など社会的問題を背景に盛り込みながらも、笑って泣ける温かい作品を作り続けている。2017年、短編作品のコンペティション「劇王東京III」で優勝後、「神奈川かもめ短編演劇祭」に東京代表として出場し「戯曲賞」と「俳優賞」をダブル受賞。「警視庁捜査一課9係」(テレビ朝日)、「特捜9」(テレビ朝日)、「お父さんと私のシベリア抑留」(NHK BSプレミアム)等のドラマの脚本を担当。2021年1月劇団青年座公演「シェアの法則」執筆。21年8月には柴田理恵氏をゲストに迎え, 東京、宇都宮、富山で公演を行う。

    俳優としては舞台を中心に活動してきたが、近年はハリウッド映画にも出演して活動の場を広げている。主な出演作品は、Netflix映画「Earthquake Bird」(リドリー・スコット製作総指揮/ウォッシュ・ウェストモアランド監督)、「二宮金次郎」(五十嵐匠監督)、「燦燦-さんさん-」(外山文治監督)など。また2021年公開予定の映画「MINAMATA」(アンドリュー・レビタス監督 ジョニー・デップ主演)にも主要キャストとして出演し、ベルリン国際映画祭ではジョニー・デップ、真田広之らと共にレッドカーペットを歩く。
    CAMINO REAL  所属

  • 矢野陽子プロフィール画像

    結月晴江役

    矢野陽子(やの ようこ)

    東京都出身。1973 年~93 年の20年間、演劇集団「ぐるーぷえいと」に所属。のちにマルセ太郎プロデュース公演に参加。現在は西瓜糖やプレオム劇など数々の小劇場の舞台に客演する傍ら、ひとり芝居「ハルモニ」シリーズをライフワークとして演じ続けている。
    2020年に公開された映画「愛しのダディー殺人計画」(イリエナナコ監督)に出演。
    ジェイ・クリップ/リベルタ  所属

  • 金子貴伸プロフィール画像

    窃盗犯・小暮大輝役

    金子貴伸(かねこ たかのぶ)

    千葉県出身。アップスアカデミーにて奈良橋陽子氏、ヘディ・ソンタグ氏に師事。2017年に出演した舞台「かもめ」(作:アントン・チェーホフ)が、ベオグラード国際演劇祭(セルビア)と国際マルチメディアフェスティバル(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、クロアチアの国際演劇祭へ正式招聘され、東欧3カ国5都市ツアーを果たす。近年は演出家としても活動している。日穏-bion-公演「SUKIYAKI」(2013年)に出演。
    ベルジネタレントエージェンシー  所属

  • 堂免一るこプロフィール画像

    隣人・三井和世役

    堂免一るこ(どうめん いちるこ)

    広島県出身。桐朋学園演劇科、劇団青年座研究所を卒業後、舞台を中心に活動。現在はヒラタオフィス新人部などでアクティングコーチも行っている。
    NHK FMラジオマンジャック(毎週土曜 午後4時~)に出演中。日穏-bion-公演「月の海」(2018年)、「オミソ」(2019年)に出演。

  • 剣持直明プロフィール画像

    刑事・高沢正信役

    剣持直明(けんもち なおあき)

    栃木県出身。劇団だるま座主宰。舞台、映画、テレビドラマ、呼ばれたら行くの精神で芸歴35年。近年の主な出演作品は、だるま座公演のほか、NHK「麒麟がくる」(2020年)、映画「KINGDOM」(2019年)、日穏-bion-公演「星の砂」(2018年)、「オミソ」(2019年)など多数。また専門学校のアクティングコーチとして後進の指導も行っている。
    劇団だるま座  所属

  • 本間剛プロフィール画像

    ケアマネージャー・田口康弘役

    本間剛(ほんま つよし)

    東京都出身。数多くの演劇出演によって舞台上での存在感が演劇ファンに広く認知され、近年ではドラマ・映画など映像にも進出。近年の主な出演作はTBS「グッドワイフ」(2019年)レギュラー、テレビ朝日「遺留捜査」(2018年)、日穏-bion-公演「明日花」(2020年)など。今後の予定は舞台「更地SELECT~SAKURAⅤ」(2021年2月)、映画「はるヲうるひと」(21年6月公開予定)に出演。
    クリオネ  所属

  • 伊原農プロフィール画像

    結月豊役

    伊原農(いはら みのり)

    千葉県出身。加藤健一事務所を経て、2005年に劇団ハイリンドを結成。古今東西の芝居を選び、老若男女の役を演じる俳優集団の座長として活動している。近年の主な出演作は、ハイリンド公演「エダニク」(2018年)、新国立劇場公演「どん底」(2019年)、日穏-bion-公演「オミソ」(2019年)、「初恋」(2020年)ほか。海外ドラマの吹替えなど、声優としても活動している。
    地球儀  所属

  • 山本南伊プロフィール画像

    松山虹子役

    山本南伊(やまもと なみ)

    栃木県出身。ボサノヴァ歌謡曲バンドを組みテイチクよりデビュー。以降アーティストへの楽曲提供、CM音楽の制作などを経て、2006年に女優デビュー。その後、舞台、ドラマ、映画などに数々出演。現在はテレビドラマの脚本を手掛けるなど活躍の場を広げている。主な出演作はTBS「京都タクシードライバーの事件簿」(2019年)、フジテレビ『世にも奇妙な物語’18 秋の特別編』(2018年)、日穏-bion-公演「夕顔」(2017年)ほか。
    ミーアンドハーコーポレーション  所属

  • 宮内勇輝プロフィール画像

    刑事・北見章一役

    宮内勇輝(みやうち ゆうき)

    東京都出身。映画専門学校で芝居をしたことがきっかけで俳優を志し、アップスアカデミーで奈良橋陽子氏に師事。日穏-bion-公演「夕顔」(2017年)、「月の海」(2018年)などに出演。小劇場の舞台を中心に活動してきたが、現在は自身がプロデュース・主演を務めるボクシング映画「名もなきもの、その名を刻め」の製作準備中。その行程をYouTubeにて配信中
    宮内勇輝のメイキング・ザ・ロード  

  • 萩生田宏治プロフィール画像

    監督

    萩生田宏治(はぎうだ こうじ)

    山本政志、林海象、河瀬直美の助監督を務める。1993年『君が元気でやっていてくれると嬉しい』監督・脚本。00年『楽園』(WOWOW)監督・脚本。文化庁芸術祭テレビドラマ部門優秀賞受賞。トロント国際映画祭、釜山国際映画祭招待。04年、映画『帰郷』監督・共同脚本。第18回高崎映画祭若手監督グランプリ、主演男優賞(西島秀俊)、助演女優賞(片岡礼子)。日本映画プロフェッショナル大賞主演男優賞。ナント三大陸国際映画祭コンペティッション部門、東京国際映画祭、全州国際映画祭、ファジル国際映画祭招待。映画監督作品に『神童』(07年)『コドモのコドモ』(08年)第82回キネマ旬報新人女優賞(甘利はるな)台日合作映画『南風』(14年)がある。
    94年より「ドキュメンタリー人間劇場」「情熱大陸」「NONFIX」「ハートネットTV」などドキュメンタリー番組を多数演出。「中学生日記」NHK道徳番組「さわやか3組」「時々迷々」にオリジナル脚本を提供。テレビドラマ「私立探偵濱マイクシリーズ」「探偵事務所5シリーズ」NHKプレミアムドラマなど、多くのTV・WEB作品の演出・脚本を手掛ける。海外の制作にも積極的に取り組み14年〜16年、中日合作WEBドラマ『午夜計程車(真夜中のタクシー)』シーズン1&2総監督。中国国家新聞ネットドラマ部門最高賞、中国広電総局ネットドラマ優秀賞、中国夢優秀ネット映像グランプリ、最優秀脚本賞。最近作は19年『ミステリースペシャル「満願」』(NHK)。年間ギャクシー奨励賞、ATPドラマ部門最優秀賞、国際ドラマフェスティバル東京アワード優秀賞。


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